新聞記事

撫順炭抗に匪賊襲来

『讀賣新聞』夕刊1932 年9 月16 日

撫順炭抗に匪賊襲来
渡邊所長等七名死傷
【大連十六日発電通】満鉄本社着電に依れば十六日午前零時半撫順東郷坑、東ケ丘、柳[まま]柏堡、老虎臺各採炭所に凡●二千名の大刀会匪襲来し事務所、抗夫宿舎、安全燈室、詰所、社宅等に放火し渡邊採炭所長以下工人七名を殺傷し四時頃退却した、死傷者左の如し
死者 高口一(運転手)平島善作(雇員)越本源一(不明)負傷者 渡邊寛一(柳[まま]柏堡採炭所長)(生命危篤)土橋定敏(東郷坑主任)加藤作三郎(技術員)佐藤某(未詳)

鉄道線路も破壊
【奉天十六日発電通】撫順を襲撃した匪賊は●[かね]て同地方を包囲の體形を取り窃に機を狙つて潜伏してゐたものであるが我国の満洲国正式承認を機とし十五日夜行動を起こしたもので約二百名が炭抗方面を襲撃すると共に他の一隊は十六日午前一時四十分頃撫順線季石堡、大官屯間のレールを爆破し、また同所付近の電柱を切断して全く輸送通信を不能に陥らしめこれが修理に向つた線路工手の集団作業班に機関銃の射撃を加へたが我守備兵駆けつけ之を撃退した