新聞記事

国際連盟での日本政府の見解(1932年12月1日)

昭和7 26323 ジュネーヴ 12月1日後発 本省 12月2日前着
連盟代表の内田外務大臣宛電報のフランス語部分(訳注1)

11月26日、在中国日本大使館(Ministre du Japon en Chine)は、南京外交部(Ministre Affaires etrangères Nanking )へ抗議文を送付し、日本軍に対する根拠を欠いた侮辱的情報に関する弁明を求めた。
この点に関して、在満州日本代表部(autorités japonaises en Mandchourie)により情報を得ていた委員会(訳注2)の日本代表(representant du Japon au Conseil)は、匪賊や共産党員らの陰謀を処罰するため日本軍部隊(troupes japonaises)が9月16日に千金堡村へ派遣されたという知らせを受けた。その周辺は撫順鉱山を狙う共産党の活動の中心地として知られる。コーリャンの季節以降、その地域は匪賊や非正規軍(irréguliers)による被害を継続的に受けてきた。9月15日夜、撫順に隣接する村々に身を隠していた不正規軍や共産党員の男たち約2千人からなる部隊が、撫順の町に奇襲攻撃をかけ、多くの建物に火を放ち、そこに駐屯していた日本軍部隊に攻撃すら行った。翌日、日本兵の一中隊(une compagnie de soldats japonais)が、千金堡村に彼らの捜索のために派遣されたが、同村に入るや否や襲撃され、30分間の戦闘を生じた。奇襲者たちは村から追い払われたが、戦闘中、その場所の大半が炎により壊滅した。日本軍司令部(Autorités militaires japonaises)は奉天省政府(autorités de province Fengtien)の協力を得た上で、罹災者の救済と村の再建に必要なことを検討している(訳注3)。以上の事実が意図的に中国政府(autorités chinoises)により誇張され、無辜の人々の虐殺として発表された。

(訳注4)

(訳注1)電報のため、全文にわたり冠詞・前置詞が省略されていて不鮮明な部分があることを断っておく。特殊用語は(原語)で付記しておく。
(訳注2)国際連盟の理事会か?
(訳注3)mesuresを動詞mesurer(測る、評価する)の現在形として解釈した。しかし名詞mesure(評価、検討)の複数形として理解することも可能であり、その場合はont prisの目的語としてconcoursと並列になり、訳せば「…検討した」と、過去形になる。
(訳注4)末尾にDaihyoo(代表か?)とタイピングがあるが、2本線で消されている。